こんにちは、プレゼントツリー事務局です。
2021年3月11日~12日、一泊二日のバスツアー「Present Tree in ひろの」~復興10周年を心に刻むライトアップ&祈りのスカイランタン~を開催しました。
2021年は、復興10周年という事で、これまでの復興を振り返ると共に、『更なる復興・復旧』を目的としたイベントでした。
今回のイベントには、42名の方々にご参加頂きました。
リピーターの方、初めて参加して頂いた方々とどちらもいらっしゃり、また今回は多くの学生さん(千葉商科大学、名古屋学院大学、早稲田大学、上智大学)にご参加頂きました。
ツアー中は新型コロナウィルス感染予防対策として、42名のご参加者様に対し、バスを2台用意し、二手に分かれていただきました。
座席はあらかじめ指定させて頂き、各列空間を設け、バスの乗車口に消毒液を設置し、ご参加者様、スタッフ全員にフェイスシールドを配布しました。
新型コロナウィルスの影響で2020年は延期となりました本ツアーですが、徹底した感染予防対策、広野町・ご参加者様のご協力により、開催に踏み切ることが出来ました!
●2021年3月11日 ツアー1日目
ご参加の皆様には、朝8時半集合とお声をかけておりましたが、多くの方々が8時前後にいらっしゃっていただき、ツアーに対する喜びそして熱意が出発前から感じ取られました!
2時間半という長いバス移動中、通常であれば、歓談する場を設けたかったのですが、感染予防対策の都合上割愛し、皆様にご記入いただいた自己紹介カードをスタッフの方から紹介させて頂きました。
はじめに訪れたのは、福島県双葉郡楢原町に位置するサッカーのナショナルトレーニングセンター、J-ヴィレッジです。
原発事故の後、一帯は避難区域に指定され、本来の用途では使用できなくなりました。生い茂っていた芝生も枯れ、選手の姿、応援する地元住民の姿は消え、営業休止が余儀なくされました。
しかし、今回J-ヴィレッジを訪れてみると、本当に震災の被害を被ったのかわからない程、震災前の姿にまで復旧していました。ピッチは整備され、レストランやホテルも営業を行い、10年という年月がどれだけ長いことか実感させられてました。
J-ヴィレッジの後は、広野防災緑地に移動しました。
防災緑地では、広野町公式イベント「100人で手を繋ごう」に参加し、海辺で黙祷を捧げました。
その後、ふくしまオーガニックコットンプロジェクトの活動フィールドであるコットン畑の片付け作業、そしてそこで育てられたオーガニックコットンを使用したランプシェード作りを体験していただきました。
ランプシェードには、広野の皆様へのメッセージを書いてもらいました。
完成したコットンランプシェード、またボランティアのみなさまに作成いただいたものも加え、PresentTreeひろのの植栽地に飾りつけをしました。
暗くなり、ライトアップするのが楽しみです!
ここで、緊急事態宣言真っ只中であるのにも関わらず、広野町長が応援に駆けつけてくださり、心温まる歓迎のお言葉を頂きました。
そして、夕日が沈み、暗くなり始めた頃、皆様お待ちかねの 「3.11復興 10周年を心に刻むライトアップ&祈りのスカイランタン」 の打ち上げイベントがスタートしました!
ランタンを打ち上げるのに、未來学園の生徒さんにヘリウムガス充填作業をお手伝いいただき、配布作業もご協力いただきました。
今回のイベントは、広野町で活動する「NPO法人広野わいわいプロジェクト」、「NPO法人ザ・ピープル・ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」、「NPO法人いわきイルミネーションプロジェクトチーム」、そして広野町の住民皆様の思いがあって、 無事開催する事が出来ました。
弊所理事長 鈴木含め、広野町関係者様に挨拶の言葉を頂き、サプライズで東京都知事 小池百合子様にビデオメッセージを頂き、イベントは、ますます盛り上がりました。
関係者からのスピーチを終え、ランタンの飛ばし方のレクチャーを受け、全員で打ち上げカウントダウン、そしてGReeeeN『星影のエール』と共に、「200個」のスカイランタンが夜空へと打ち上げられました。
幻想的な光景に「わぁ~きれい!」と喜ぶ声が流れる曲と共に響き渡り、時を忘れるかのようにあっという間にスカイランタンの打ち上げが終了しました。その後、コットンランプシェードの柔らかな光に包まれたPresent Treeの植栽地に足を運んでいただき、写真撮影会が行われました。ランプシェードに込められた、広野町に向けた応援メッセージと共に小さな明かりが被災地を照らしました。
東京から足を運んでくださったご参加者様、地元住民の方そして子供たち、未來学園の生徒様、ご支援下さった方々、そしてご協力下さった全ての団体・個人の皆様にお礼申し上げます。
緊急事態宣言発令の真っ只中にも関わらず、 ご協力頂き誠にありがとうございました!
その後、バスを走らせ、ホテル双葉邸に向かう途中、車内から二ツ沼総合公園ライトアップ見学をしました。
一日の疲れを癒す、夕食を頂き、温まる大浴場に身を休ませ、ツアーの1日目は終了しました。
●2021年3月12日 ツアー2日目
朝食を頂き、8時半にバスを出発させ、2日目のツアーが始まりました。
まず、最初に向かった場所は、 広野町二ツ沼総合パークギャラリーの 「東日本大震災・原発事故 3.11広野町アーカイブ展」です 。
アーカイブ展では、当時の写真や新聞、そして避難生活の様子が再現がされており、ご参加者様は質問をしながら見学をしていました。
「時間が足りなかった」「もう少し滞在できないですか?」という声も上がり、ご参加者様にとって多くの学びがあったのではないかと感じます。
そして、アーカイブ展を拝見することで改めて震災の恐怖そして避難生活の悲惨さを実感させられました。
アーカイブ展拝見後、二ツ沼総合公園内に位置する「広野町フラワーパーク」で栽培している国産のバナナ「綺麗」を頂きました。
バナナ「綺麗」の特徴として、皮ごと食べられるそうです!
上品な甘さで貴重な味を頂けました!
その後、バス車内から町中の現状様子を見学しました。
ゴーストタウンになった町には、人気は全くなく、10年前から時が止まった状態でした。
しかし、双葉駅の周辺ではところどころ彩り鮮やかなアートで壁一面が塗られていました。
これは、「FUTABA Art District」というプロジェクトで、株式会社OVER ALLsさんが、双葉町をアートで再生させたい!という思いから実施しているそうです。
バスはゴーストタウンとなってしまった双葉郡富岡町を訪れました。ここは、福島第一原子力発電所の爆発事故に伴う20㎞圏内の立ち入り禁止区間となり、震災直後より全く手つかずの状況で、割れたショーウィンドウ、崩れ落ちた瓦屋根、そして廃棄不可能な瓦礫が放置され、ショックを上げる声が多くバスに響き渡りました。
その後、バスは東日本大震災・原子力災害伝承館に到着し、伝承館では、災害の記録と記憶を残した映像、展示物、写真を拝見し、当時の状況や震災の規模を改めて再認識させられ、より復興に向けて一人一人何が出来るのか考えさせられました。
その後、大熊食堂で昼食を取ると共に、10年間の双葉郡大熊町の歩みを大熊町復興支援員コミュニティ支援担当している佐藤亜紀さんにお話し頂きました。
帰還困難区域がまだ多く存在する大熊町でも、 大熊町役場付近には、家が建ち、人が住み始め、小中一貫校も建設予定をしており、 佐藤さんはどれだけ希望に溢れているのかという熱い思いを語ってくださいました。
最後に、双葉郡の総合インフォメーションセンターふたばいんふぉにて、富岡町出身の平山勉さんから双葉郡8町村の現状をお話し頂きました。そして、ここでも広野町遠藤町長が来てくださり、ご挨拶を頂きました。
今回のツアーの振り返りとして、ご参加者様の中から感想を頂きました。
今回のツアーで双葉郡の現状を知れたこと、これからも復興に協力していきたい、という気持ち、また現地に足を踏み入れた、復興の様子を見ていきたい、など様々な想いを聞かせていただきました。
ふたばいんふぉを後にし、都内に戻る途中、道の駅ならはで福島ならではのお土産を購入しました!
その後、帰りのバスでは、睡眠をとられる方もおり、行きとはまた異なった静けさがありました。
そして、弊所理事長鈴木より閉めの挨拶をさせて頂き、今回のイベントは無事終了しました。
東日本大震災から10年という節目を迎え、改めて地震、津波に対して一人一人考えさせられました。犠牲になった方々のご冥福をお祈り申し上げます。そして、復興・復旧を祈念し、皆様の思いがこもった希望の灯火を広野町の夜空に打ち上げる鎮魂イベントを開催させて頂きました。
そして、イベント中、またツアー解散時、リピーターや学生さんを初め沢山の方よりご寄付を頂き、ありがとうございました!
ご寄付の返礼品として弊所の「環の箸」そして「1% for PTフレーム」を配しました。大事に使用していただけますと嬉しいです!
今回のイベント 「Present Tree inひろの」~復興10周年を心に刻むライトアップ&祈りのスカイランタン~の写真は、弊所のfacebookページに掲載しているので、興味ある方やダウンロードご希望の方は、是非facebookページをシェアください!
PresentTree facebookページはこちらから
今回のPresent Tree in ひろのツアーも、沢山の学びそして素敵な出会いがありました。
改めて、イベントの開催を実現させるにあたってご協力いただいた一人ひとりの皆様にお礼申し上げます。
また、今回のイベントを共に作り上げていただいた、
○NPO法人ザ・ピープル 吉田 恵美子 さま
○NPO法人広野わいわいプロジェクト 根本 賢仁 さま ・ 磯辺 吉彦 さま
○いわきおてんとSUN企業組合 島村 守彦 さま
本当に、ありがとうございました!
皆様、引き続きどうぞ、よろしくお願い致します。