10月4日(土)、PT能登金蔵にて、森のモニターツアー「Present Tree in 能登金蔵 森づくり体験会」を開催いたしました。今回は、PT能登金蔵をご支援いただいている/ご支援いただく予定のある9つの企業の担当者様14名をお招きし、能登の現状の視察、復興に向けて取り組む地域の人々との交流、そして「PT能登金蔵」現地にて植樹体験と、当地に息づく生き物のレクチャーを行いました。
「PT能登金蔵」は、能登さとやま空港から車で40分ほどの場所にあります。羽田ー能登は飛行機で1時間程度なので、地図で見るよりも近く感じます。



能登空港に10時に集合し、マイクロバスに乗り込みます。バス車内では理事長の鈴木の挨拶、皆様の自己紹介に加え、同乗してくださった石川県山林協会・坂口さんから、能登の現状や車窓の景色についてご説明いただきました。まずはここから金蔵の隣町である南志見へ向かいます。
復興拠点・南志見市場へ


道中、崩れている山々や荒れた田んぼ、ボコボコの道路が次々と車窓に映ります。昨年9月の水害のひどかった南志見地区に差しかかると、壊れてそのままになっている家や、重機の入った泥だらけの田んぼ(であったであろう場所)、川沿いに積み上げられたフレコンバッグなどが見え、被災から1年以上が経ってもはっきりと残る爪痕に、被害の甚大さと復興の遅さを感じざるを得ません。

バスが到着したのは南志見市場。株式会社奥能登元気プロジェクトの奥田社長が迎えてくれます。ここはもともとJAの跡地で、奥田社長が買い取り、地元農産物の加工所やイベント開催、視察の受け入れ場所として活用されています。


中は天井が高くて広々とした空間です。まずは、奥能登復興のために尽力されている奥田社長より、被災当時の様子や復興のための様々な仕掛けについて、お話いただきました。復興への熱意、湧き出るアイデア、そして温かいお人柄が伝わってくるプレゼンテーションをありがとうございました。「半壊の家を壊してしまうと人は戻らない。だから、改装してゲストハウスにしたり、福祉作業所にしたり、若い人たちのスタートアップを応援する場にしたり、小さなビジネスをたくさん仕掛けています」





お昼は南志見市場の特製お弁当。物販コーナーでは、マグネットやキーホルダーなどの雑貨から、能登の木材を利用したコースターやまな板、レトルトカレーやお菓子、そして朝採れのりんごまで、私たちの訪問に備えてたくさんご準備くださっていました! 奥田社長をはじめスタッフの皆様と交流しながら、お買い物を楽しみました。

最後はみんなで「なじみポーズ」で記念撮影♪ このポーズは、二度の被災で落ち込んでいる地域のみんなに笑ってもらいたいと、奥田社長が考えたポーズなんですって。確かに、このポーズを取るだけで自然と笑顔と元気が湧いてきます!
かつての観光地・白米千枚田は今…


続いてバスは海沿いを走り、白米千枚田へ。海沿いは隆起した海岸がずっと続いていて、その隆起した土地を利用して、土砂崩れで埋まった道を大きく迂回する道路が新しく出来ていました。こうした大地の動きを目の当たりにすると、そのスケールの大きさにくらくらします…。

白米千枚田は、海に面した美しい棚田で、昔からの観光名所でもあります。地震と水害で被災し、今年から250枚については地元住民とボランティアの協力もあって作付けが始まりました。しかし、まだまだ復興は道半ば。



白米千枚田の脇には道の駅があります。現在は金・土・日は営業しているとのこと。地元の物産を売っているおばちゃん、ソフトクリームを売っているおじちゃん、みんなとっても元気でした! おすすめは?と聞くと、「塩はコレ、海苔はコレ!」とてきぱき教えてくれます。ソフトクリームはさっぱりしていてとっても美味しかった~!東京から来たと伝えると、「遠くからありがとうね。また来てね」と温かい声をかけてくれて、次能登を訪れたときもぜひまた来よう…!と思いました。

いよいよ本番!森づくり体験@金蔵

さて、ここからいよいよ「PT能登金蔵」植栽地へ向かいます。金蔵の棚田は震災でため池が壊れてしまったため、もう2年作付けができていません。田んぼだった場所にはどこもかしこもセイタカアワダチソウが伸び伸びと生えていて、揃って黄色い花を揺らしています。人の手が入らないと、田んぼはこうなってしまうのです。



植栽地に続く坂の手前では、「PT能登金蔵」所有者である金蔵共有山林管理会の井池さんが迎えてくれました。この時期はまだ虫が多いので、みんなで虫よけをしっかりスプレーし、坂道を登っていきます。


田んぼだった場所、家があった場所、そして牧草地跡…現在では鬱蒼とした森が広がり、ここに牧草地が生えていたとはなかなか想像が難しい…。それでも今日の植樹の現場に着くと、森林組合さんがきれいに整備してくれたおかげで、「昔の牧草地はこんな感じだったんですよ」と井池さん。





現地では、改めて鈴木から「PT能登金蔵」についてご説明を行い、植樹のために駆けつけてくださったフォレストサポーター・佐々木さんからも一言ご挨拶をいただきました。続いて、石川県山林協会の坂口さんから苗木の説明と植え方のレクチャーをいただきました。用意した苗木はコナラ・クヌギの合計100本。コナラは椎茸の原木に、クヌギは炭づくりに使われる、昔から能登地域の暮らしに欠かせない樹です。さあ、いざ植樹!









皆さん楽しそうに植えてくださいました! 意外と暑かったですね…。最後に植えた苗木をバックに、集合写真をパシャリ☆

この日は、いしかわ自然学校インストラクターの野村先生にもご一緒いただき、能登の里山に息づく生き物についてお話をいただきました。





「PT能登金蔵」では、環境省の自然共生サイト認定に向けて取り組みを進めており、野村先生には全面的にご協力をいただいています。まず行いたいのが生き物調査を行うためのビオトープづくりで、今回はビオトープ予定地を見学しました。「ビオトープは定期的に人の手を入れる必要があります。この場所なら準絶滅危惧種のクロサンショウウオ、絶滅危惧Ⅰ類のゲンゴロウ、同じく絶滅危惧Ⅰ類のサンショウモなども、戻って来る可能性があります」と野村先生。「PT能登金蔵」では、森林再生と同時に金蔵の生物多様性を守る取り組みも進めてまいります。
最後は、金蔵の方々と交流&意見交換




山を下りて、一行はすぐそばの金蔵寺(こんぞうじ)へ。ここでは「NPO法人やすらぎの里金蔵学校」理事長の石崎さんが迎えてくれます。金蔵寺では、石崎さんから金蔵の歴史や特徴について、そして石崎さんが取り組む「金蔵 楽園構想」についても、たっぷりお話いただきました。「畑を耕し、果物を採り、山で作業をして、お寺に集まる、そんな金蔵の日々の営みそのものが楽園。プレゼントツリーの皆さんには、ぜひ『森の楽園』づくりでご協力をいただきたい」





ご参加の皆様からも、お一人ずつ感想をいただきました。「会社として能登をどう支援できるか、持ち帰ってみんなで考えたい」「過疎化・高齢化は能登だけでなく日本の問題。感じたことをいかに周りに広げられるかが大事」「能登にどう人を連れてくるか、サポートしていきたい」「本業と絡めて、プレゼントツリーの皆さんともいろんな企画をディスカッションしていきたい」…等々、力強いお言葉がたくさん!


最後に、金蔵地区長である井池さんに総括をしていただきました。「今年は戦後80年。終戦を迎えたころの日本人も、たぶん今の能登の人達と同じように、何かしなければならないけど何をしていいかわからない…という気持ちだったと思います。でもその後、日本はちゃんと復興しましたよね。そこにはたぶんいろんな物語があった。私たちもここ能登金蔵で、復興に向けた物語をたくさん作っていきたい。そこの登場人物に、ぜひ皆様にもなっていただきたい」

金蔵の皆様との温かい交流を終えて、バスに乗り込み空港へ。10時に空港集合で16時に解散と、実質6時間の弾丸モニターツアーにご参加いただいた皆様、本当にお疲れ様でした! アンケートでは皆様の率直な声をお聞きすることが出来ましたので、次年度以降の植樹ツアーに活かしてまいります。来年はプレゼントツリー会員様向けの一般ツアーを開催する予定ですので、「能登を支援したい」「能登に行ってみたい」「能登に樹を植えたい!」という皆様、ぜひ楽しみにしていてくださいね。また、企業様の独自イベントも随時受け付けておりますので、ご興味のある方はぜひプレゼントツリー事務局(03-5283-8143、[email protected])までお問い合わせください。
