【森を守る人々】林業のプロであり、プレゼントツリーの頼れる強力なパートナー!山梨県中央森林組合・伊藤専務

様々な立場の方が、「森を守ろう」「未来に美しい森を残そう」とご支援くださっているプレゼントツリープロジェクト。そんなプレゼントツリーに関わる人々へのインタビュー連載企画【森を守る人々】、今回は山梨県中央森林組合の伊藤専務にお話を伺いました。

森づくりに外の視点が入ることは、林業に携わる我々にとってすごく良いこと

中央森林組合の伊藤専務は、山梨県の山と森に携わっている林業のプロ! 中央森林組合とプレゼントツリーとの協働は2008年「四季の森」(甲府市)を皮切りに、「はなの森」(笛吹市)、「甲斐善光寺の森」(甲府市)、「甲斐の森」(甲斐市)、「笛吹みさか」(笛吹市)、「笛吹芦川」(笛吹市)…と、たくさんの植栽地で長くお付き合いをさせていただいています。

2008年、山梨県の植栽地で初めての調印式の様子

——伊藤専務をはじめ中央森林組合の皆様には、いつも本当にお世話になっています。改めまして、プレゼントツリーと協働することになったきっかけを教えてください。

「最初お会いしたのはもう17年でしたでしょうか、『やまなし森づくりコミッション』という、企業・団体・山梨県民をはじめ流域に住む方々の森づくり活動を手伝う団体があるのですが、それがまだ出来たばかりのころだったと思います。その『やまなし森づくりコミッション』から、企業さんと一緒に森づくりをしていかないかという話が来まして、その時にプレゼントツリーの皆さんとご縁をいただいたというのがきっかけです。森を育てるのに、林業従事者だけでなく外部の方に携わっていただくというのは、我々にとってすごく良いことだと私は思いました」

——プレゼントツリーと協働して、良かった!と思うことはありましたか。

「プレゼントツリーさんは1反2反という小規模ではなく、何ヘクタールという大きな規模で植樹をしてくださいますので、1年2年と計画的に植樹が進むんです。他とはそこが違います。もう17年お付き合いをさせていただいて、プレゼントツリーの皆さんとは同志のような関係。お互い信頼関係がしっかりありますから、広い範囲で植樹ができるというのも大きいと思います。それぞれ立場は違いますが、同じ方向を向いてきちっと役割分担を決めたうえでの取り組みですから、良い結果がついてきていると感じます」

中央森林組合・伊藤専務

——地元の人からは何か反応がありますでしょうか。

「これまでは木を切って切りっぱなし、というのが当たり前のようになっていたんです。プレゼントツリーさんとの協働で森林組合が植樹を行うことで『切ったものをきちんと再生しているんだ』と、地元の理解も得ることができました」

2022年、「PT in 笛吹芦川」の植樹イベントにて

年間通して、森林を楽しめるエリアにしたい

——現在直面している課題はどのようなものでしょうか。

「どこの森も同じだとは思いますが、植えるだけではなく、それを整林させなければならないというのが大変ですね。今しきりに獣害対策というものをやっていますが、まさに鹿との闘いです。また、森の境界線の問題もあります。どこまでが誰の所有なのか、境のわかる方がどんどんいなくなってしまっている。所有者がわからないから手が付けられない…と放置されてしまっている森も多いです。そういう森が、今後も増えてしまうことが予想されます」

——今後、プレゼントツリーと一緒にやっていきたいことがありましたら教えてください。

この活動をもっと大きく、大々的に広めていきたいです。私たち中央森林組合は、甲斐市・甲府市・笛吹市・南アルプス市・中央市の5市が対象エリアなのですが、まだプレゼントツリーで着手していない南アルプス市などの他の市でも、取り組みを進めていきたい。みんなの癒しになるような森林づくりを進めていけたらと思っています。また、現在は植樹がメインですが、下草刈りや除伐といった活動もイベントとして参加できるように、魅力を伝えていきたい。年間通して森林を活かせる、ここ山梨県がそんな活動のできるエリアになっていったらいいなと思っています」

——伊藤専務、ありがとうございました! そしてこれからも末永く、どうぞよろしくお願いいたします。

これからも、信頼のおけるパートナーとして

林業家の高齢化が叫ばれる昨今ですが、中央森林組合の皆さんは若手からベテランまでが活躍されています。9月に行われた育樹イベントでも、組合の皆さんが東京からやってきた参加者さんとコミュニケーションを取りながら、スムーズに下草刈りの作業を進めていました。

中央森林組合の皆さまと、プレゼントツリー事務局スタッフ

伊藤専務がおっしゃるように、森を育てようとしたら樹を植えるだけではダメなのです。苗木が成長するまでには、下草刈りや除伐、獣害対策といった「森を育てる」ために必要な作業がたくさんあります。そんな地道な作業を進めてくださっている森林組合の皆様の姿を、里親さんをはじめプレゼントツリーや林業に興味をもってくださった方へ、しっかりと伝えていこう!と思いを新たにしました。これからも信頼のおけるパートナーとして、森づくり・森育てに一緒に取り組んでまいりましょう!

山梨県中央森林組合…http://c-sinrin.jp/

インタビュー動画はこちらから

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