一般参加型の植栽イベントが17日、大崎市鳴子温泉鬼首地区の牧草地(市有地)で行われた。江合川へ続く水源地の森林保全と再生が狙い。大崎耕土の世界農業遺産認定を受け活動が一層重みを増す中、住民らが広葉樹の苗木を植え、豊かな森への期待を込めた。
環境保全活動などに取り組んでいるNPO法人環境リレーションズ研究所(東京都)と市が共催。同団体は全国25カ所の森林づくりに携わっていて、遠方の住民にも参加してもらうことで地元住民との交流や地域活性化も目指している。
5回目のことしは、公募で集まった約150人が参加した。植えたのは、大崎森林組合から購入したヤマザクラやミズキなど計4種の苗木(高さ平均50~60センチ)1000本。目印の箇所をくわで10センチほど堀り、苗の根を広げて植え、土をかぶせた。
終了後には、近くの天然スギなどの自生山を巡るウォーキングや親子向けの木工教室が催され、参加者たちはこの地の自然がもたらす恵みを満喫した。東京都の会社員、岩﨑千穂さん(23)は「初めて大崎市を訪れた。緑が豊かで感激。次回以降も参加して森づくりに関わっていきたい」と話していた。