「大切な人や人生の記念日に、樹を贈ろう」——そんなコンセプトで2005年に産声をあげたプレゼントツリープロジェクト。各植栽地で１本１本の樹へ里親を募集し、苗木代・植栽してから10年間の保育管理費を含む金額をご寄付いただくと、メッセージ付きの植樹証明書が発行されて送られてきます。家族や友人など大切な人への贈り物でありながら環境に貢献できる、とてもユニークなプレゼントです。
プレゼントツリーにご寄付をいただいた皆様は、樹の「里親」です。プレゼントツリーとその森は、里親の皆様からのご寄付によって支えられています。里親さんも、もちろん【森を守る人々】の一員。今回は里親のお一人であるN様に、お話を伺いました。
特別な贈り物を探していて、プレゼントツリーに出会った
——まずは、プレゼントツリーと出会ったきっかけを教えていただけますでしょうか。
「もともと環境問題には漠然と関心がありました。森林の伐採や環境破壊に関するニュースを見聞きすると、大切な自然がどんどん消えていくのではないかと不安になったり、寂しい思いがありました。もう10年以上前になりますが、家族の誕生日に何か特別な贈り物はないか…とインターネットで探していたところ、プレゼントツリーを見つけたんです」
——プレゼントツリーに魅力を感じたポイントはどこでしたか？
「ただ寄付をするだけでなく、植樹証明書にメッセージを添えて贈ることができるというのが良かったです。特別なプレゼントになる上に、森林再生のお手伝いができる。とても素敵なプレゼントに出会えた！と思い、それ以降家族やお友達に贈らせていただいています。この珍しくて素敵なプレゼントを、みんなとても喜んでくれています」
「植えた樹を見に行く」という体験
——2018年、ご寄付くださった千葉県山武市の森を、Ｎ様とお母さま・息子さんの三世代で訪れてくださっています。
「プレゼントツリー事務局の方の視察に同行させていただいたんです。高齢の母に樹を見せてあげたいという私の要望を、無理を言ってしまったにもかかわらず快く引き受けてくださって、当時のご担当の方には本当にお世話になりました。自分が寄付した樹の成長を見ることができて、母も私も息子も、とても感動しました。それだけでなく、プレゼントツリー事務局の皆さんをはじめ森を管理してくださっている方にもお会いでき、皆さんの思いを感じられたことも良かったです」
——上の写真は2018年の視察時の様子。N様に合計6本の植樹をいただいたさんむの森、元気に育っていました！ 私たちも里親さんとお会いする機会というのはイベントなど限られた場面しかないので、成長した森を一緒に見て生の里親さんの声を聞くことができ、とても励みになりました。
美しい日本の自然を次世代へ残していくために
——最後に、プレゼントツリーへのメッセージをお願いします。
「以前に比べ、最近ではさらに環境問題への関心が高くなっています。エネルギー問題があるのはわかっていますが、なんだか違う方向へ流れているような…そんな不安があります。この美しい日本の自然がいつまでも残っていてほしい。事務局の皆様もたくさんの植栽地があって大変だと思いますが、美しい日本の自然を未来に残していくためにも、ぜひ頑張ってください！」
——10年以上にわたり、長らくご支援いただいているN様。いつも素敵なメッセージとともにご寄付をいただき、私たちプレゼントツリー事務局もとても嬉しく励まされています。このたびはお忙しい中お話を聞かせてくださり、誠にありがとうございました！
里親さんのお声を受けて…
確かに、自分も周りも年を重ねるにつれてプレゼントって何をあげたらいいか迷うようになってきました…。プレゼントツリーは、モノでも体験でも食べ物でもなく、森林再生に貢献するというプレゼント。贈られた方も「こんなプレゼントがあるんだ！」と驚き、「自分のために植えられた樹はどこにあるんだろう？ ぜひ行ってみたい！」と思うのではないでしょうか。
「プレゼントツリーを長くやっていると、お子様やお孫様が生まれた喜び、賀寿を迎えたご両親や御祖父母への感謝の気持ちをはじめ、成人式や卒入学、結婚式などの節目に、N様のような大切な人への深い想いと共に記念樹を植えられた方を知る機会が増えてきます」と、プレゼントツリーを運営する認定NPO法人環境リレーションズ研究所代表・鈴木は話します。「メッセージをいただく度に、思わず貰い泣きしてしまいそうなほどの感動を共有させて頂くと同時に、プレゼントツリーは里親さんから大切な記念樹だけでなく人生をもお預かりしているのだ！と、身の引き締まる思いを強くしています」
「美しい日本の自然を残したい」というN様の願い。私たちもご期待に応えられるよう、ますます頑張っていきます。森を守り、美しい自然を次世代につなげていくために、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
