「Present Tree in 北海道」天塩研究林を視察してきました!

10月11日、「Present Tree in 北海道」の植栽地である天塩研究林(北海道大学所有)の視察へ行ってきました。北海道大学が道北エリアに所有する研究林は、天塩・雨龍・中川と3つあり、これらの総面積は約6.7万haと、東京23区を上回る広さを誇ります。天塩研究林は3つの研究林のうち最も北に位置しています。

天塩研究林の植栽地は…

研究棟から車を15分ほど走らせたところが、天塩研究林の入口。プレゼントツリーとの協働では、2018年から植栽が始まっており、アカエゾマツとトドマツが植えられています。

まず見たのは2021年に植えられたアカエゾマツのエリア。2年前に植えられた場所ですが、よく育っています! 大きいものでは70cmほどのものもありました。手前のエリアはよく育っているそうですが、奥のエリアは水気が多く湿地のようになってしまっており、活着が悪いのだそうです。急に水が出てくることもあるそうで、なかなか難しい…と北大のスタッフさん。

こちらは2019年に植えたトドマツのエリア。両脇に生えているのはササです。冬になると、このササの高さまで雪が積もります。冬季は-35℃にもなるという極寒のこの地では、外気よりも雪の中のほうが暖かく、ササも寒さをしのぐために雪の高さ以上には伸びないのです。厳しい環境で生きぬく知恵ですね…。

こちらも2019年に植えたトドマツのエリア。なのですが、この場所は水が出てしまい、生存率がかなり悪かったそうです。確かに足元はぬかるんでいて、生えているのは一面のアシ…。植える前にはこんなに水は出ておらず、植えた後に変化があったとのことでした。やはり相手にするのは“自然”であり、人間の思い通りにはいかないのですね。植樹で美しい森がつくられる一方、枯れてしまう樹もある…それが植樹の現実です。

ここは2020年に植えたアカエゾマツのエリア。生存率の悪いトドマツエリアの向かい側なのですが、こちらはカラッとしていてアカエゾマツが元気に育っていました!

草地の中に、土がむき出しになった穴のような場所が。これ、実はクマが寝転がった跡なのだそう。最近ニュースでもよく話題に上るクマですが、そりゃあ北海道の森にはいますよね…(ドキドキ)。シカの足跡やフンも見つけ、たくさんの生き物が生息する豊かな場所なんだなぁと実感します。

最後に訪れたのが、2018年に植えたアカエゾマツのエリア。5年が経ってだいぶ大きくなり、1m30cmほどに成長していました! これからもぐんぐん大きくなって、豊かな森に育っていくのでしょう。楽しみです。

中川研究林も訪れました

もう一つ、植栽地ではないのですが、中川研究林にも案内していただきました。私たちが訪れたのは、1960年代に「レジノーサマツ」「グラウカトウヒ」といった外国原産の樹種が植えられたエリア。先ほど訪れた天塩研究林は明るく開けた森でしたが、こちらは大きな樹が頭上を覆っていて鬱蒼としています。

中川研究林の現状、プレゼントツリーと何か取り組みが可能か…といった話題も上り、これからにワクワク♪ 決まりましたら発表いたしますので、ぜひ楽しみに待っていてくださいね。これからもプレゼントツリーを、どうぞよろしくお願いいたします!

天塩研究林に向かう道中、遭遇したキタキツネをパシャリ!
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